インバウンド事業

インバウンド誘客は、地域の価値を再発見する機会であると考えています。
新たな交流人口の創出に加え、物産の新しい展開市場の形成や、
地域の住民にとっても、地域の魅力をあらためて見つめ直すきっかけとなるでしょう。

一次産業の担い手不足や人口減少が進む地域においても、
観光産業を軸として取り組むことで、人が訪れ、関わり、やがて住まう場所へと発展していく。

日本には魅力を持つ地域が数多く存在しており、
当社は観光産業化の発展段階に合わせて、そういった地域のみなさまと共に伴走する存在でありたいと考えています。

このような考え方を、「インバウンドパートナー事業」という名称に込めています。

台湾インバウンド専業

台湾からのインバウンドは、日本に対する関心が高く、繰り返し訪問し、より深く地域や文化を理解しようとする傾向があります。 そのため、情報発信だけでなく、興味を持った方への接客、旅行後の口コミ創出、物産展開など、継続的な関係づくりが重要になります。 従来のインバウンド施策が広報に偏りがちであるのに対し、当社は接客やフォローまでを含めた一体的な仕組みを提供し、持続的な観光産業発展を目指しています。 地域に不足しているリソースを、知恵と機動力で補いながら、台湾現地で発展に伴走する存在でありたいと考えています。

観光産業立ち上げに対する基本的な考え方

当社では、以下の以下のステップに基づき、観光産業が持続的に発展していく仕組みを設計しています。

⓪台湾人観光客、ウェルカムという気持ち
日本のサービスとは、本来、相手を敬い、自らの地域や仕事に誇りを持ち、おもてなしの心で迎える姿勢にあると私たちは考えています。
観光産業を持続的に発展させるためには、利益だけを優先するのではなく、まず「台湾からのお客様を本当に歓迎できるか」という視点が出発点になります。
私たちは、歓迎する気持ちのない場所にお客様をご紹介したいとは考えておりません。
台湾のお客様を温かく迎える同業者の連携組織として、一般社団法人ウェルカム北海道はそのような考えのもとに生まれ、当社も創業メンバーとして加盟しています。
また、台湾ではベジタリアン人口
(人口比世界2位)が多いことも踏まえ、ベジタリアンの方にも安心して食を楽しんでいただけるよう、受入環境の普及にも取り組んでいます。

① オフィシャルサイトに情報を集約する
現代において、インターネット上に十分な情報が存在しない地域は、観光地として認識されにくい状況にあります。ターゲットとする国の言語、台湾であれば繁体字中国語にて、
オフィシャルサイトを構築することが基本となります。

② サイトの精度と認知度を上げる
FITはインターネットを通じて情報を収集します。サーチエンジンに加えAI検索の活用が進む中でも、オフィシャルサイトの完成度とアクセス数の重要性は変わりません。
すべての広報活動はオフィシャルサイトへの導線を意識して設計し、地域観光に関する検索において上位表示される状態を目指します。

③ 中国語で接客をし、サイトを磨く
オフィシャルサイトを予約や問い合わせの入口とし、利用前後の不安や疑問に対して、中国語での接客対応を行います。
接客を通じて得られた情報をもとにサイト内容を改善し、サイト上で必要な情報が完結する状態を目指します。

④ 顧客の体験をサイト向上に活かす
現地でのアンケートやヒアリングなどを通じて顧客の声を収集し、口コミや体験情報としてサイトへ反映します。
この情報をオフィシャルサイトで公開することで、初めて訪れる方の不安を軽減するとともに、現地での体験の再現性を高め、安心して再訪できる環境を整えます。
その結果として、リピーターの創出につながる施策を設計します。

⑤ 物産で顧客との関係性をつなげる
コロナ禍において移動が制限される中、物産需要は逆に平時より高まりました。
物産の海外展開は、経済活動を支える手段であると同時に、
地域との接点を維持し、継続的に関わり続ける関係性の構築にもつながります。
※上記の施策を、広告、旅行、イベント、接客、サイトデザインなどの各機能を横断し、
一体的に設計・運用することで、目標達成に向けたインテグレーションを行っています。

取り組み実例

キャンピングカーは、旅行者自身が運転し車内で宿泊するスタイルのため、二次交通や宿泊施設など観光インフラが未整備な地域においても導入可能な送客手段です。

当社が受託したのは2018年。まだ、台湾インバウンドにとって北海道でキャンピングカーを自ら運転して旅をするというのはブルーオーシャンの時代です。

① オフィシャルサイトに情報を集約する
繁体字中国語サイトでは「安心安全を届ける」というコンセプトのもと、サイト、受注メールにいたるまで、中国語が母語の翻訳者が翻訳したものを日本語が母語の翻訳者がチェックするダブルネイティブチェック体制(弊社提供のサービス)で繁体字中国語化を徹底。

② サイトの精度と認知度を上げる
自社運営のFACEBOOKページを軸にFACEBOOK北海道自由旅行カテゴリーのKOLと提携。数十万ファンへの投稿露出を実現。投稿は全てオフィシャルサイトへリンクされ、大きな導線となっています。台北の旅行博覧会出展や台北や台中でのキャンピングカー講座も開催。配布物は全てオフィシャルサイトへのリンクを貼るなど、オフィシャルサイトへの導線として活用。

③ 中国語で接客をし、サイトを磨く
オフィシャルLINEにて予約顧客に対して繁体字中国語で接客。オフィシャルサイトからの問い合わせ対応も合わせて繁体字中国語で展開し、顧客がつまずく点はオフィシャルサイトを加筆修正するだけではなく、ページを新設して対応。新サービス開発にも役立てています。

北海道キャンピングカーカテゴリーでは常にGOOGLE検索1ページに掲載。

新設したページはAI検索にも採用され、実際にAIにおススメされてと予約される方も少なくありません。

これらの取り組みは、単体ではなく連続した流れとして設計されています。

④ 顧客の体験をサイト向上に活かす
キャンピングカーのリアルを伝える顧客体験発信コンテスト「紅鮭賞」を創設。

本施策の狙いと効果は以下の通りです。

  1. キャンピングカー旅に不安を持つお客様にとって、台湾人ユーザーの実体験を知ることができる貴重な情報源となっています。
  2. 顧客発信の旅情報を、口コミに近い信頼性を持つコンテンツとして蓄積し、継続的に活用できる媒体として育成しています。
  3. インターネット上におけるキャンピングカー旅情報の蓄積が進み、SEO効果に加え、分野内での情報の基準となるデファクトスタンダードの形成にもつながっています。
  4. 投稿作品の発表や投票をFacebook上で行うことで、参加者および閲覧者の拡散を通じた新たなファン獲得にもつながっています。

今後の展開

北海道レンタルキャンピングカーにおけるマーケティングの経験は8年目を迎え、質・量のいずれにおいても蓄積された知見をもとに、地方自治体を中心とした台湾インバウンド誘客の支援を行ってまいります。

また、インバウンド誘客を単なる送客にとどめず、情報発信・接客・体験設計・物産展開までを一体として設計し、観光産業の立ち上げから発展段階に応じた支援を行ってまいります。

食品輸出入で培った経験を活かし、地域物産の台湾市場展開についても一体的に支援し、人の流れと商品の流れをつなげていきます。

さらに、地域への投資誘致や関係人口の創出など、地方創生の取り組みにも貢献していきます。

参考資料

「紅鮭賞」企画・実施
ウェルカム北海道が主催する「紅鮭賞」は、台湾・香港の旅行者による実際のキャンピングカー旅の体験投稿を集め、評価・共有する参加型コンテンツ企画です。中華圏で重視されるバイラルマーケティングの特性を活かし、広告的な演出ではなく一次情報としての信頼性を持ったコンテンツがSNS上で自然に拡散・蓄積されていく点が特徴です。特に、まだ経験者の少ないキャンピングカー旅について「実際はどのような旅なのか」を顧客視点で具体的に伝える手段として機能し、旅前の不安解消や意思決定を後押しします。単発のプロモーションにとどまらず、地域の魅力や課題が可視化され、これから訪れる旅行者にとって具体的な参考情報となると同時に、自治体や事業者にとっては改善や連携のヒントを得られる実践的なインバウンド施策です。なお、企画・運営・管理はすべて弊社が一貫して担当しています。
(2025年より継続開催)

ベジタリアン食対応普及活動
世界最大級のビーガン組織WVO(World Vegan Organization)主催の台北カンファレンスに招聘され、食の多様性に対応したインバウンド施策の一環として登壇しました。

当日は「日本のベジタリアン対応の現状と北海道におけるアグリツーリズムの可能性」をテーマに、
中国語による単独講演形式で発表を行い、訪日旅行者の食に関する課題と対応の方向性について発信しました。

ベジタリアン率が世界的にも高い台湾市場において、訪日旅行者が日本でも安心して食を楽しめる環境づくりを目指し、
ベジタリアン食対応の普及にも取り組んでいます。

(2023年台湾新竹)